決算書の読み方?! PLとBSの関係性

今回のコラムは、決算書の読み方についてご紹介したいと思います。

基礎編として損益計算書(PL)と貸借対照表(BS)の関係性についてお話します。

・これから起業を考えている方

・経営の基礎知識を身に付けたい方

・決算書など数字に強くなりたい方

当てはまるそこの貴方、是非お立ち寄りください!



併せて参考にしてもらいたいコラム



「ビジネスモデルとは?」のコラムでは、 儲けの仕組み(資金の循環システム)の考え方をご説明しましたが、 決算書を読むことで、より詳しく資金循環の状況を把握することが可能となります。

決算書が読めるようになることで、 経営状況を客観的に見ることができたり、 改善策を検討するヒントを見つけることができるようになります。

センスや勘(カン)で業績を上げられる経営者でなくても、 数字に強くなることで賢く経営を続けることが可能になります。



経営お役立ちコラムでは、経営を賢く続けるためのコツについて、 コツコツ経営と題して、記事を投稿しています。

ご興味のある方は「コツコツ経営とは?」のコラムもご覧ください。



今回は、損益計算書と貸借対照表の関係性についてご紹介します。



PLとBSのおさらい

損益計算書(PL)

ある時点からある時点までの期間(通常は1年間)の収入や支出がいくらで、どれだけ儲かっているかを示しています。



貸借対照表(BS)

ある時点での資産と負債等の一時的(その時点)の状況を示しています。



これらの書類は決算の際に作成されます。

※通常は年に1回作成

個人事業であれば12月に決算を迎えますし、 法人であれば自由に決められます。



損益計算書と貸借対照表の関係性

厳密には正確な説明ではありませんが、損益計算書に示される当期純利益(最終利益)が貸借対照表の純資産の中の繰越利益剰余金へ加減算されます。

毎年黒字続きであれば繰越利益剰余金がどんどん増えて資金が潤沢な企業となります。なお、この繰越利益剰余金は内部留保と言われることもあります。

逆に、毎年赤字続きの場合には、繰越利益剰余金はマイナスの数字になります。



純資産の中には、資本金や繰越利益剰余金などが含まれていますが、その合計がプラスである状態を資産超過と言い、逆にマイナスの場合には債務超過と言います。

資産超過はイメージしやすいですが債務超過はイメージしにくいでしょうか?



家計で言えば、全財産が2000万円で住宅ローンが3000万円あるように、債務が資産の額を超えている状態です。

企業で言えば借入金によって現預金が十分にあり経営は回っているので倒産はしないが、債務が資産の額を超えているような状態です。



年商○億円ということを聞いて凄いと思うこともありますが、実は債務超過という企業も多く存在するのです。

そのような企業は資金が回らなくなった途端に、突然倒産することもあるのです。



雑貨屋さんの貸借対照表

雑貨屋さんのおさらい

コラム「ビジネスモデルとは?」より抜粋

<起業時の資金>

資本金500万円

金融機関から調達300万円



<初期投資>

業務に必要なPCやレジとして60万円 ※設備投資

店舗の敷金として200万円 ※設備投資

スタッフの採用費として50万円 ※運転資金として損益計算書へ反映

オープンの広告宣伝費として100万円 ※運転資金として損益計算書へ反映

その他初期投資として40万円 ※設備投資



コラム「損益計算書(後編)」より抜粋

売上高3000万円

売上原価1800万円

売上総利益1200万円

販売管理費738万円

営業利益462万円

経常利益450万円

当期純利益315万円

※棚卸資産や減価償却は考慮していません。



雑貨屋さんの起業から1年後の貸借対照表

上記、おさらいをベースに1年後の貸借対照表がどのようになるのかを確認してみましょう!



<借方:BSの左側>

資産

・現預金815万円(設備投資後の現預金500万円+当期純利益315万円)

・機械装置(PC等)60万円

・什器備品(その他初期投資)40万円

・保証金(敷金等)200万円

資産(借方)の合計1115万円



<貸方:BSの右側>

負債

・借入金300万円 ※元本返済は据え置き

純資産

・資本金500万円

・利益剰余金(当期純利益)315万円

負債・純資産(貸方)の合計1115万円



このように資産(借方)と負債・純資産(貸方)の金額は一致することになります。





損益計算書では、儲かっているのか?儲かっていないのか?が分かりますが、貸借対照表では、資産や負債の状況や会社の安全性を示す純資産がプラスなのか?マイナスなのか?などが分かるのです。



おわりに

この度は、コラムをご覧いただきありがとうございました。 少し難しい用語も使ってしまいましたが、なるべく分かりやすい言葉で経営に役立つ情報発信していこうと思っています。 今後の発信もお楽しみに!