マーケティング(付加価値ギャップ)

今回のコラムは、マーケティングに関係してくる内容をご紹介したいと思います。
経営において顧客獲得や売上確保は最も重要なテーマの一つと言えると思います。このコラムは以下のような方に参考となる内容です。
・新規事業開発や新商品販売を考えている方
・マーケティングの基礎知識を身に付けたい方
・効果を客観的な数値で把握したい方
当てはまるそこの貴方、是非お立ち寄りください!
企業経営の基礎を学ぶことで、 経営状況を客観的に見ることができたり、 改善策を検討するヒントを見つけることができるようになります。
センスや勘(カン)で業績を上げられる経営者でなくても、 経営の基礎知識を学んだり、数字に強くなることで賢く経営を続けることが可能になります。
経営お役立ちコラムでは、経営を賢く続けるためのコツについて、 コツコツ経営と題して、記事を投稿しています。
ご興味のある方は「コツコツ経営とは?」のコラムもご覧ください。
今回は、マーケティングに関連する内容として「付加価値ギャップ」についてご紹介します。
付加価値とは?
「提供価値とは?」のコラムで紹介した価値と付加価値について少しおさらいしたいと思います。
価値と付加価値
価値とは?
ここでは「価値」を単純な物の値段と定義してみます。この単純な物の値段もビジネスにおける立場によって変わります。
まずは「実態のある商品」の価値について考えてみましょう。製造メーカーにおいては「部品の仕入額」が単純な物の値段と言えます。また、小売り店であれば「商品の仕入額」となります。
つぎに「実態のないサービス」の価値について考えてみましょう。基本的にサービス業には商品などの実態がありませんので、サービス提供事業者や消費者にとって価値(単純な物の値段)はないモノを取引していると言えます。
付加価値とは?
こんどは付加価値について考えてみたいと思います。ここでは「単純な物の値段」以外の価値と定義しています。
付加価値には様々なものが当てはまります。
期間限定、数量限定なども「単純な物の値段」と関係ないので付加価値と言えます。
また、高級車のデザインだけ何故か「カッコイイ」これもメーカーが考える戦略的な付加価値ですね。
経営の立場で考えると、付加価値を加えるなどのマーケティング戦略やブランディングを図り、上手くプロモーションすることで単純な物の値段以上の金額で販売することができるのです。
・製造メーカーが設計して組み立て、商品化する付加価値
・小売店が品揃えが豊富な販売場所を提供する付加価値
・整体やサロンで健康でキレイになるという付加価値
・デザインでファッション性を高めてくれる付加価値
・自分だけが持っているという希少性という付加価値
などなど
「付加価値」に関しては、人によって捉え方が異なります。先ほど紹介した付加価値の例で考えると、以下のような人には刺さらない付加価値と言えます。
・そもそもその商品に興味がない人
・デザインよりも実用性を重視する人
・個性的であることに興味がない人
このように人それぞれ思考や興味関心が異なるため、付加価値を「0円」と思う人と「100万円」と感じる人が存在します。
付加価値ギャップ
ここでは、価値観や立場の違いにより付加価値の捉え方が異なることを「付加価値ギャップ」と定義します。このようなギャップが生じるケースとして、前述したように「消費者ごとに価値観が違う」という場合もあれば、「販売者と購入者という立場が違う」という場合などが考えられます。
マーケティング活動の目的は「売れる仕掛け、売れる仕組みを作ること」と定義していますので、今回は「販売者と購入者という立場が違う」ことにより生じる付加価値ギャップについて深堀りしたいと思います。
プロダクトアウトとマーケットイン
プロダクトアウトやマーケットインという言葉は日本でマーケティングを学んだことがある人は知っている概念です。
また、世界的に有名でマーケティング理論や、様々なマーケティングにおけるフレームワークを提唱した、フィリップ・コトラー氏も自身のマーケティング理論の中で同様な考え方を示しています。
プロダクトアウトとは?
プロダクトアウトという概念は、高度経済成長期やいわゆるバブル期のように「作れば何でも売れた時代」に根付いた考え方です。数多くの企業が大量に製品を生産して販売する「大量生産」「大量消費」するような世の中ですね。
プロダクトアウトとは、販売者や製造者が「作りたい」「作れる」という商品やサービスを開発・販売するという考え方で、「商品やサービスが魅力的であれば(≒価格が高くても)売れる」というアプローチ方法となります。
マーケットインとは?
マーケットインという概念は、大量生産や大量消費するような状況が続き世の中に物が溢れているような状況になったことやバブル期の崩壊によって消費に慎重になったことなどによって根付いた考え方です。供給過多(需要よりも供給が多い)で消費者が商品サービスを比較して選べる状態ですね。
マーケットインとは、販売者や製造者が「作りたい」「作れる」という商品やサービスを開発・販売するのではなく、消費者が「ほしい」「必要」と思える商品サービスを調査し、それらの「顧客ニーズに基づいて企業が商品サービスを開発・提供する」というアプローチ方法となります。
販売者と購入者の付加価値ギャップ
マーケットインでは、消費者のニーズを基に商品サービスを開発するため価格についても受け入れやすい金額で設定されることが多く、販売者(売りたい価格)と購入者(買いたい価格)に大きなギャップは生じづらいです。
一方で、プロダクトアウトによるアプローチ方法で商品サービスを開発する場合には、顧客の潜在的なニーズを捉える必要があり、これまでに無い商品サービスを開発して販売することに向いています。そのため、販売者(売りたい価格)と購入者(買いたい価格)に大きなギャップが生まれることが多々あります。
スマートウォッチやVRゴーグルなども、世の中に無かったけど「売っていれば買う」というような商品ですので、顧客の潜在的なニーズを捉えたプロダクトアウトなアプローチ方法と言えます。
世の中に無かったので、販売価格は販売者が売りたい(売れると思う)価格で販売することになります。その際に、販売者は自社商品の価値に自信も持っているため付加価値部分を高く見積もる傾向があります。
この時に購入者が「高すぎるからまだ買うのをやめておこう」と思った場合には、販売者と購入者の間で付加価値ギャップが生じるのです。
付加価値ギャップを如何に小さくするかが、マーケティング「売れる仕掛け、売れる仕組みを作ること」の醍醐味であり難しいところでもあります。
このギャップを埋められない場合、その商品サービスは自然淘汰され、市場からは消えていくことになります。
ちなみに、プロダクトアウトとマーケットインで、どちらかが優れているアプローチ方法というわけでもありません。商品企画や開発の段階でどちらのアプローチ方法で商品化するかを選択することになります。
今回はここまで。今後のマーケティングに関連するコラムもお楽しみに!
おわりに
この度は、コラムをご覧いただきありがとうございました。 少し難しい用語も使ってしまいましたが、なるべく分かりやすい言葉で経営に役立つ情報発信していこうと思っています。 今後の発信もお楽しみに!



